株式投資をしている方はNISAという言葉を聞いたことがある人が多いと思います。
しかしながら、言葉は知っていても
- NISAについて知ってはいるけれども詳しく内容は知らない
- メリットやデメリットについてわからない
という方が多いのではないでしょうか?
本記事ではNISAの概要とメリット・デメリット、について解説していきます。
Contents
NISAの概要とは
NISAは「少額投資非課税制度」のことをいい、株式投資の売却益や配当益が非課税になる制度です。
年間120万円(最大600万円まで)まで最大5年間に渡って株式の売却益や配当の利益が非課税になります。
具体的な内容は下記のとおりです。
一般NISA | |
対象商品 | 上場株式・公募株式投資信託など |
対象非課税 | 売却益や配当金・分配金 |
非課税期間 | 5年間 |
非課税期間満了時 | 翌年の非課税枠の繰越可能 |
金融機関変更 | 各年で変更可能 |
例えば2018年に30万円の株を購入して、2022年に50万円で売却し、4年間で4万円の配当金が出たと仮定すると
- NISAを利用している場合 24万円の手取り
- NISAを利用していない場合 19.2万円の手取り(売却益の20万円×20%+配当金の4万円×20%が税金で取られる)
という風になります。
5年の非課税期間が終わる前後に下記の3方法を選択することが出来ます。
- 課税口座に移す・・今後の売却益や配当は課税対象となります。
- 5年の非課税期間が終わる前に売却する・・もし購入時よりも額面があがっていれば、売却益が非課税になります。
- ロールオーバーする・・もう一度NISA口座に移す
つまり
購入時よりも額面が高くなっていた場合→売却する、ロールオーバーする
購入時よりも額面が低くなっていた場合→課税口座に移す、ロールオーバーする
ことをおすすめします。
ロールオーバーとは
NISAを調べていると良く「ロールオーバー」という言葉が出てくると思います。
ロールオーバーとは「5年間の非課税枠が終わった後、6年目にもう一度非課税枠に移すこと」をいいます。
【抽出元:SBI証券】
購入時に120万円以下で5年後に評価額が120万円を超えた場合でもロールオーバー可能です。
つまり
- 2014年にAという株を総額100万円でNISAにて購入
- 2018年末に評価額が200万円に上昇
- 2019年にはロールオーバーにてAという株をそのまま再度NISA口座にできる
- 次の非課税期間の終わりは2023年末。非課税対象価格は200万円
という流れになります。
非課税期間を伸ばすことができる制度といえますね。
NISAのメリット
手取りが増える
一番大きなメリットはやはり手取りが増えることでしょう。
株の譲渡益のみならず、配当金に対しても非課税対象となるため、得られるメリットは大きいです。
例えば5年間でC社の株を600万円購入し、6年目で660万円で売却、配当が5年間で50万円出たと仮定すると
課税口座であれば約22万円も負担する必要が出てきますが、NISA口座であれば0(ゼロ)円で済みます。
配当利回りが3%を超える高配当株を5年間保有し続ければ、NISA口座で得られるメリットはさらに大きくなります。
このようにNISAは数十万円以上得する可能性のある制度です。
ロールオーバーで実質非課税期間が延びる
NISAは非課税期間が5年と制定されていますが、ロールオーバーによって10年まで非課税機関が伸びます。
期間が延びることで下記のようなメリットがあります。
- 損失が出ても焦る必要がない
- 利益がさらに伸びる可能性がある。
- ゆとりのある取引が出来る
NISAのデメリット
損益通算ができない
NISAの最大のデメリットが損益通算ができないということです。
損益通算とはNISA口座での損失を課税口座の利益と相殺できないことをいいます。
具体的には
- A株を100万円で課税口座で購入、1年後に130万円で売却
- B株を100万円で課税口座で購入、1年後に70万で売却
上記のケースの場合は(A株の利益30万円)ー(B株の損失30万円)=0
となり、実質的な所得が0(ゼロ)なので、課税はされません。
- A株を100万円で課税口座で購入、1年後に130万円で売却
- B株を100万円でNISA口座で購入、1年後に70万で売却
上記のケースの場合は(A株の利益30万円)ー(B株の損失は損益通算できなので0)=30万円
となり、所得は30万円となります。
30万円に対して譲渡所得に対して20%の課税がかかってき、約6万円の税金を負担しなければなりません。
このようにNISAは非課税とはいえども、税制上のデメリットがあります。
まとめ
今回はNISAについてまとめてみました。
ポイントは
- NISAは年間120万円、5年間で600万円の非課税制度
- 非課税期間が終われば、ロールオーバーができる
- 損益通算ができない
ということです。
一長一短があるNISA口座ですが、20%の税金免除は非常に大きいです・
- 高配当株
- 売却益が期待できる株
- 長期保有を考えている株
に対して特に有効な制度ですので、ぜひ加入を検討してみてください。
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